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2018年3月13日 (火)

気まぐれアトリエ日記(898)・・・飯田線で

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1月の教室でHさんが「豊川桜が丘ミュージアムで中村正義展をやってますよ」と云った。あの反骨の画家中村正義だ。3月のオープン教室は、それを観に行こうと募集をかけた。

3月末には小豆島2泊3日スケッチ旅行がある関係からか7名のみが参加した。浜松駅から東海道本線に乗り豊橋で飯田線に乗り換え豊川に向かう。

車窓には田畑がひろがり、のんびりした風景だ。今度行く小豆島は多分のんびりとはいかないだろうなと思いながら移り変わる景色をぼんやりと眺めていた。

ツアー会社で14名分の新幹線と瀬戸大橋を渡る電車のチケットを受け取ったらなんと1人分が8枚あった。新幹線特急券と座席指定券などだが、これをそのまま渡しても迷うだろうなと、時系列に並べてコピーをとり、それぞれ説明をつけた。

生徒に渡したら「エー!」他の生徒は「これ自分で持ってくのー?」「この通りに自動改札機通ればいいようにしてあるから自分で管理するんだよ!」

飯田線はほのぼのしている。豊川駅で降り豊川稲荷を参拝して桜が丘ミュージアムに向かった。ぽかぽか陽気の散歩日和だ。

中村正義は現代日本画に新たな地平を切り拓いた画家である。若くして日展と決別し、独自の作風を探った。彼の美の神髄は、自分の作風を壊しながら大胆に変遷していったその姿勢にある。小品が中心であったが、大作にはない繊細なメッセージや実験的な取り組みが随所にみられた。

歴史常設展示室には豊川海軍工廠に学徒動員され空襲で亡くなった少女の日記があった。きれいな文字で綴られたその日記は血染めであった。隣りに置かれた、少女の赤い鼻緒のちびた下駄には胸が詰まった。

帰りの門前町でお稲荷さんや駄菓子を買ってブラブラ駅に向かうと古びた店が。「ここいいねー」と云うと「スケッチしていったら?みんなで酒粕売ってた店に行ってくるから」と入っていった。立ったままで2枚ラフスケッチ。

久しぶりにのんびりした一日だった。

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